環境が生んだバケモノ

吉田ろくです。
今日は漫画ワンピースの魚人島編を読み終えました。(以下ネタバレ有り)

魚人島編といえばよく面白くないという声を聞くのですが、僕個人としてはブックオフで泣きそうになるぐらいめちゃくちゃ面白いと思いました。
人間と魚人の間にある溝がテーマの話で、現実でいうとアパルトヘイトに似たような、ワンピースにしてはわりとシリアスな話だったから評判があがらなかったのかな?と思いました。
ここでの敵の大将はホーディ・ジョーンズというホオジロザメの魚人、人間を忌み嫌い、人間と交友を持とうとする魚人さえも攻撃するような過激ぶり。
そんなホーディになぜそこまで人間を嫌うのかフカボシ王子が聞くと、解答は一言だけ「なにも」。
そこでフカボシ王子はホーディは環境が生んだバケモノなのだと結論づけます。
幼き頃から魚人街でアーロンに人間は下等種族だと吹き込まれ、いつか魚人が至高の種族だと世界に知らしめる必要があると考えます。
そうして育ったホーディは、特に人間に害を加えられた体験もないのに人間を恨む、実態のない敵としてルフィと対立します。
ここでのホーディの目的は、力の誇示です。もう戦ってぶちのめすしか解決方法はありません。
魚人が至高の種族だと教えられて育ってきた環境がホーディというバケモノを生んだ。
自分の方が上だという縦の関係で人間関係を考えることは危険という教訓が、この物語には含まれているのではないかと思いました。